ブラマヤッカ~アジア編chap5~

天災は忘れた頃にやってくる。

ブラマヤッカ~アジア編~は忘れた頃に更新される。

世間ではそう言われてるような気がしてならない私ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?!

ついに激動の2021年も上半期が過ぎてしまいましたが、諦めずに待っていてくれていたそこのあなた!の為に更新しますよ!

前回までのくだりをお忘れの方はまたまた個々に読み返していただくという事で・・・。

命からがら(大げさ)ホーチミンに到着した私は翌日、現地で仕事をしていた友人の案内で路線バスに乗り、待望のコワーキングスペースへ。

確か運賃は日本円で80円ほどだった気がしますが、券売機などはなく料金はこの水色の服を着た女性に支払います。この方名札を下げたりしている訳ではないですが、東MAXのネタのように(古っ)おもむろに札束をもっているので誰に払うのかは一目瞭然。

どこで降りるのか乗るのか正直全くわからず(案内ももちろんベトナム語のみ)、景色を見ながら降りたい場所で「降りるぞ降りるぞ!」というオーラを出しつつ、運転手さんに目くばせをして降ろしてもらいます。

さぁ、やってきました!その名も「StartCampus」!(※2021年現在は移転に伴い閉店しています)。

入口からして予想以上のリゾート感です。

堅苦しい受付はなく、入口のバーカウンターみたいなところでハーフパンツでパソコンをカチャカチャと打っておられる方がオーナーさん(店長的な人だったかも)でした。

プールはあるし、名前はわからないけど南国っぽい謎の植物が生い茂り見た目は本当に海辺のリゾートホテル。

しかしそこはやっぱりコワーキングスペース!

寛ぐだけでなくちゃんとお仕事しやすい環境が整えられていましたよ。

卵のパックみたいな防音壁(手作り?)が張り巡らされたブース。テレビ会議などはここでする
共用のプリンター

設備もなかなか快適♪wi-fiもサクサク♪

南国のお友達の家でノマドしているような気分で仕事ができます。

ただ、やっぱりベトナムあるあるというか、私が使おうとしたらトイレの水が流れず💦明らかにレバーが空回りしているので慌ててスタッフさんを呼ぶというトラブルもありました。スタッフさん「あぁ、またか」といった慣れた様子で(^-^;すぐにタンクの蓋を開けなにやらゴソゴソする事数分、すぐに「治ったよん♪」とジェスチャーをして去っていかれました。

水回りのトラブルなんて日本のオフィスではまず遭遇することはないと思いますが、そもそも蛇口をひねれば飲める水が出て、なんなら温かいお湯が簡単に出てくるシステムって本当に貴重なんだなと海外に行くと痛感しますね。停電も滅多にないですしね。

しばらくそんな感じで楽しくお仕事をしているとランチタイムに。

わーい!待ってました~♥

この日のランチはブン・チャー(Bun Cha)というベトナム風つけ麺でした。

フォーと違って冷たい麺(ブン)です。ハノイのローカルフードだと説明されました。

ブンを、焼いたつくねや豚の焼肉みたいなやつ(ちょっと甘辛い味付けだった)と野菜を一緒にヌクマムに付けて食べます。私はこの時初めてブン・チャーを食べたのですが、日本人に受けそうな味だなと思いました。どう見ても照り焼き味のつくねでしたもん。暑い日にも食が進む具沢山そうめんみたいな感じでした。2016年に当時のオバマ大統領がベトナムに来た時もハノイのローカル店でこれを食べたとかなんとか。

ベトナム料理はフレッシュな野菜がたっぷり。

味付けも出汁がしっかり利いているので割と薄味だし、お米の麺も多いので日本人にはうってつけだと思います。牛肉がたっぷり入っているものも多いので物足らなさもありません。

実際滞在中に「日本食が恋しいなぁ…」と思った瞬間は一度もありませんでした(元々お米自体何日食べなくても平気なのですが)。

フォーなんて帰国してからも毎食でも食べたいと思いました。現地のフォーには日本にはないベトナム特有の丸っこいレモンが添えてあって、それをたっぷり絞って更に別皿で出されるパクチーやオリエンタルバジル(茎が少し赤紫でピザに乗っているバジルとは風味が違う)をちぎってこれでもかと乗せて食べるんです。

ああ、思い出しただけでお腹が鳴りますw。

タイへと移動する直前の最後の最後の空港でもフォーを食べていた私です。

空港で食べた牛肉のフォー!ちゃんと野菜もたっぷり、具もたっぷり。もちろん生のレモンも添えてありました。

空港の食事なんて全く期待していなかったのにこのフォーもめちゃくちゃ美味しかったんです!!

驚いて現地の友人に聞いたら「レトルトとか冷凍の文化があまり進んでいないことが幸いして、そういったお店でも普通に手作りで提供していると思う」との事でした。

なるほど~!このままレトルト文化は進まないで欲しいなぁ。

と、テンション上がりっぱなしのベトナムご飯の説明はこの辺で。

StartCampusのランチタイムは世界中のノマドが集まってワイワイガヤガヤ、それはそれは濃厚な時間でした。

ヨーロッパの方が殆どでしたけど、アジア圏の子もいて、とにかくみんなすごい早口の英語で喋るので私は半分くらいしか聞き取れなかったのですが(汗)、職業を尋ねるとエンジニアさんやトレーダーさんetc…本当に様々でした。

ランチの前に部屋で巨大なディスプレイを二つも使ってなにやらお仕事をしている東欧の方の画面をちらりと覗き込むと、そこには全く理解の出来ない数字やアルファベットが羅列してあって、よくわからないけどこの人は何かすごく込み入った仕事のをしているのだなと思った私です。

お話を伺うと皆さんそれなりの専門職についておられて、だからこそ母国の寒い時期を逃れて暖かいベトナムでゆったりとお仕事をしておられるのかなと。

雰囲気的に数日滞在の方なんかはおられなくて少なくとも数週間から数か月滞在の方達ばかりだったと思います。

その人にしかできない仕事だからこそどこで仕事をしていてもニーズがあるという事ですよね。

日本によく行くよという方もおられて嬉しかったです☺。

激ウマのブン・チャーを全力で堪能しながら、早口の英語をありとあらゆる神経を使って集中しながらこちらも全力で聞き取り続けるというなかなか貴重なランチタイムでした。(…美味しかったけどどっと疲れましたw)

その後夕暮れまでしっかりお仕事して、次に向かったのは「Scarab Saigon(スカラベサイゴン)」さん(※20201年現在閉店)。

島根県松江市を拠点に展開しておられる千茶荘さんがちょうどこの頃ホーチミンにレストランを出店されていたのでこれは行かねば!と

Scarab Saigonの従業員さんは店長さん以外オールベトナム人。

しかし接客やお料理の説明など驚くほど細やかに教育が行き届いていて、入った瞬間から気持ちの良いお店でした。ホーチミン在住の日本人の方向けに音楽イベントをやったり、既に現地の人たちにとても愛されているお店なんだなとわかりました。

Scarab Saigonの店長さんのお話はとても、とても深く考えさせられるものでした。

元々ベトナムが大好きで移住ありきでこのお仕事に就かれた店長さん。

ベトナムの人の目が好き。

死んでない。

街が生きてる。

そう話す店長さんの目もまたどこまでも澄んで、そして輝いていました。

あぁ!そこが日本の都市との大きな違いなのか!私も滞在数日で強く感じていたのでその言葉はものすごく腑に落ちました。

これから大きくなっていこう、なにかやってやろう、というエネルギーに満ち溢れているんです。

街全体が、きっと国全体がそうなんですよね。

エネルギーの塊。

のちほど(多分相当先のchapterでw)訪れたバンコクのコワーキングスペースの拠点長さんも同様のことを言っておられたんです。

東京出身なのに時々日本に帰るといたたまれないと。

虚ろな目をして満員電車に並ぶ人たちに混ざるともうバンコクに帰りたくなると。

東南アジアに魅せられて移住した方は少なからず同様の思いを抱いておられるのかなと思いました。

豊かさってなんなんだろう。幸せってどういう状態?

この旅の最初から最後までずっと考えさせられました。

治安やインフラ的な快適さよりも勝る何かが、そこには確かに存在していました。

「今を生きている」という実感でしょうか。

「自分の人生を自分自身で切り開いている」という肯定感でしょうか。

うまく言葉には出来ないのですが、とにかくそんなかけがえのない気付きと出会いを与えてくれたホーチミンの街は私にとっても今でも特別な街です。

次回は常夏のベトナムでありながら、フランスの植民地時代に避暑地として開発された稀有な高原地帯ダラットに飛びます🛬。

さぁさぁそして次の更新はいつになるか・・・!気長にお待ちください笑!!!続きはchap6で♪